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走れる身体を作る
交差点で信号が変わりそうな時や電車に乗り遅れそうになった時に、少し走っただけなのにありえないくらい息が切れる。
こんなに走れなくなっているのかと愕然とすることはありませんか?
特に身体を使う仕事じゃないので別に構わないですか?
人間にとって走ることができないということは、本来あるべき機能の低下を表しています。
そしてそれは仕事のパフォーマンスや心身の健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。
従業員がある程度走ることができる体を維持することは、会社にとっても有益なことといえるかもしれません。
目次
【走れないと何が悪いのか】
多くの動物にとって「走れない」ことは死を意味します。
実際に野生の現場で走ることが出来なければすぐに捕食されてしまうでしょう。
人はその発達した大脳の能力を活かし、科学や文明を発達させることによって食物連鎖の頂点に立ち、自然界とは別の自分たちにとって有利な世界を構築しました。
その結果、個人個人が捕食者等の天敵から直接身を守るための能力が退化してしまったのです。
走る能力もその一つだといっていいでしょう。
一般的に中年といわれる年齢に差し掛かると、走る機会は劇的に減り、その能力はより低下している傾向が強いと思われます。
とはいえ完全に走ることができなくなったわけではありません。
走るために必要な筋力や運動神経はちゃんと備わっています。
しかし、長期間それを使わないことによってそれらが衰えてしまっている大人が多いのです。
人間も動物の一種ですので、その身体は走れることが前提で作られています。
人の下半身には体全体の約7割もの筋肉が集中しているといわれており、その下半身の筋力が衰えるということは全身の筋力、そして体力が衰えるということに繋がります。
下半身の筋力が十分にあるかどうかを簡単にはかる方法が走ることが出来るかどうかということなのです。
走るときには一般的に体重の4〜5倍の負荷が下半身にかかるといわれています。
走れるということはそれに耐えられるだけの筋力と関節の強さがあるという証明になります。
また筋力だけでなく、心肺機能や疲労回復などの代謝能力においても走れない人のそれと比較して高いレベルにあるということが言えるでしょう。
下半身の筋肉量やその活動レベルによって全体の血流は大いに影響を受け、多くの代謝活動に影響を及ぼすこととなるのです。
【どうして走れなくなるのか】
動物として当然あるべき「走る能力」がなぜなくなってしまうのでしょう。
それは単純に「走らなくなった」からに違いありません。
長い時間をかけて人間は文明を発達させ、一生懸命走らなくても命を脅かされることのない世界を作り上げたのです。
そのおかげで種は繁栄し、各個体の寿命も飛躍的に伸ばすことができました。
その反面、各個人の身体能力は低下してしまったのです。
そして今やその低下が健康に対して悪影響を及ぼすレベルに達しているのかもしれません。
電気、ガス、水道などのインフラが隅々まで整備され、交通手段も電車、バス、自動車、バイクなど、ちょっとした移動でもありとあらゆるものが選択可能になっています。
家電製品や工業機械もどんどん発達し、多くのものが機械化され、ますます人の労力を使う必要がなくなっています。
今では下半身の筋力を使わなければならない仕事もそれほど多くないでしょう。
現代社会においては、意識しなければ下半身を中心に全身の筋力が極端に低下することは避けることのできない現象となっているのです。
【走れるようになるためには】
下半身の筋力低下を防ぐために「走れる体を維持する」ということはわかりやすい目安となりうるでしょう。
どうすれば走れる体を作ることができるのでしょうか?
ただ走ればいいのでしょうか?
確かに走るためには走る訓練をする必要がありますが、今現在すでに走ることが難しくなっている人に対して急に走れと言っても体力、気力ともに無理が生じる可能性が高いでしょう。
運動不足によって体重が増加し、肥満傾向にあるような人がいきなり走ると関節を痛めてしまう確率は非常に高いです。
まずは歩くこと、それも短時間、短距離で構いません。
衰えてしまった筋肉が1日や2日のトレーニングで強化されることはありません。
使わなくなった筋肉を使うこと、日常の活動以外の動きに身体を慣れさせることが必要です。
日常の動きの中でも必要以上に楽をし過ぎている部分はないか考えてみてください。
ちょっと歩けば済むところを車やバイクに乗ってみたり、会社や駅の中でも1、2階の移動ですらエスカレーターやエレベーターに頼ってはいませんか?
少なくとも歩いたほうが手っ取り早いであろう局面では積極的に歩きましょう。
足を使うことに慣れていってください。
歩くことに慣れていけば、あらためて定期的に時間を作りトレーニングとして歩くということがそれほど苦ではなくなっていくでしょう。
とはいえ軽く散歩をしているだけでみるみる走れるようになる、なんてこともありません。
僅かずつでいいですので、確実に運動の強度を上げていく必要があります。
ラストの3分だけジョギングしてみる。ある程度身体があったまったらとりあえず疲労を感じるまで走ってみる。嫌になる前にやめてウォーキングに戻す。
そんな程度でいいですので、無理のない範囲で強度を上げていきましょう。
実際にウォーキングを続けてある程度足が慣れてくれば、歩いていることをじれったく感じる瞬間がおとずれる、なんて人も少なくありません。
そうして時間をかけて続けていれば特につらいトレーニングを積まなくとも、少しずつ走る距離やペースを上げていくことができるでしょう。
ご自分のペースでいいですので5キロも走れるようになれば、身体の内外に十分な変化が表れているはずです。
【法人としてできること】
会社や組織としては走れる体を維持することの意味や効果を伝えるとともに、きっかけとなるイベントを開催したり、サークル活動などを積極的に奨励してみるのもいいでしょう。
様々なレベルで楽しめるように定期的に複数のイベントを開催することはモチベーションを維持するのに効果的です。
走ることが苦に感じない程度の体力を維持できれば、仕事における集中力や持久力もおのずと高いレベルを維持できるようになるはずです。
心と身体の健康を維持するために、走ることは有効な手段の一つです。
一人でも多くの従業員が楽しんで運動を続けていけるように会社全体で工夫していけば、足腰の強い安定した会社作りにつながるかもしれません。
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