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マルチタスクは有能なのか?
法人向けパーソナルトレーナー、管理栄養士の派遣をおこなっている株式会社GOALSによる、健康お役立ち情報について紹介します。
今回は、一度に複数の仕事をこなす「マルチタスク」について。
一昔前ならマルチタスクで作業にあたる姿は、時間を有効に利用し効率よく仕事をこなすスーパーサラリーマンともてはやされていたかもしれません。
しかし最近の研究を見る限り、必ずしもそうとは言えないようです。
目次
【マルチタスクとは】
もともとはコンピューター用語として用いられていたマルチタスクという言葉は、複数の作業を同時進行でこなすことを指しています。
メールの返信を書きながら電話を受け、資料に目を通す…一見するとやり手のスーパーサラリーマンですよね。
そんな風に仕事ができたらなあ、と憧れている人もいるかもしれません。
しかしマルチタスクの実際の作業効率はというと、実は思ったほどではないという研究結果が多く報告されているのです。
【マルチタスクの弊害】
まず、こう言ってしまうと元も子もないかもしれませんが、人の脳はコンピューターと違い一度に複数の作業を行うようにはできていません。
確かにテレビを見ながら食事をしたり、トイレで読書をしたりと同時に全く違う作業を行うことはできますが、集中力や創造力を発揮しなければならないような作業では同時進行はまず不可能です。
スマホを操作しながらのながら運転で事故率が急増するのはその良い例です。
マルチタスクを好んでやる人は、ものすごい勢いで仕事をやっているように見えるかもしれませんが、そうでない人に比べて1つ1つの作業の効率が極端に低下している傾向にあります。
2つの作業を同時に行おうとすることによって、そのパフォーマンスは実に8割以上も低下するという研究報告も存在します。
さらに長年マルチタスクを続けることによって、ストレスホルモンであるコルチゾルの分泌増加が確認されており、少なからず脳へダメージを与える可能性が指摘されています。
マルチタスクによって前頭前皮質や海馬が受けたダメージは回復不能とまで言われています。
【一見マルチタスクのようで…】
そんなこと言っても実際にマルチタスクをこなしてバリバリと働いている人を知っている、という人もいるでしょう。
でもそういった人は実際にはマルチタスクではなくシングルタスクを積み重ねているにすぎないのです。
いくつもある作業をまとめ、順序だてたうえで1つ1つの作業に驚異的な集中力でとりかかり、素早く頭を切り替えてまた別の作業に集中する…ということを繰り返しているのです。
決して頭の中で複数の作業を同時進行しているわけではありません。
それをはたから見てうわべだけをマネしたりすると、マルチタスクでバリバリ仕事をこなしている風になって気分は良くなるかもしれませんが、実際には効率は悪く、結果も伴わない、そして評価も上がらない、ということになりかねません。
【効率よく仕事をするには】
人の脳の構造からして1つのことに集中して仕事を行うほうが最終的に良い結果をもたらす可能性が高いといえます。
とはいえ毎日忙しいビジネスマンたちは、同時期に多くの仕事を抱えていることは珍しくありません。
だからといって慌てて複数の仕事に手を出すことはお勧めしません。
シングルタスクをスムーズに集中してこなしていけるよう、工夫をするほうが良いでしょう。
まずは「To Do(やること) リスト」を作って今わかっている自分がやらなくてはならない仕事や作業をリストアップしましょう。
そしてそれらの作業に優先順位を付けます。
それさえ決まってしまえば後は迷わずリストに従って1つの作業に集中しましょう。
そうすることで1つ1つの作業の正確性とスピードは向上します。
時には休憩を入れて脳を休めることも重要です。
休憩を入れることで突発的な作業にも対応することができ、その時点での状況に合わせて随時リストを組み替えることもできます。
これらの作業を準備段階から行うことで、より作業は効率化し、余計なストレスなく日々の仕事に向かうことができるようになるでしょう。
たとえ多くの仕事を抱えていたとしても、人の脳で処理できる仕事量は限られています。
無理してたくさんの仕事をやろうとはせず、まずは目の前の仕事に集中してみましょう。
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